月ヶ瀬在来煎茶
月ヶ瀬在来煎茶
旨味=美味しいではありません
現在の日本茶の主流は旨味成分を多く含むお茶です。旨味成分の本体はテアニンと呼ばれるアミノ酸ですが、旨味=美味しいではありません。旨味とは、出汁の素のようなのグルタミン酸ナトリウムに代表される味を指します。
茶葉に含まれるアミノ酸量を増やすためには窒素肥料を施肥する必要があります。窒素肥料が与えられた茶園ではお茶の木は勢い良く成長しますが、反面、カテキンを始めとするポリフェノール・ミネラルの量が少なくなります。
また、テアニンを多く含むお茶は味の深み(コク・余韻)が弱くなるため、お茶の味としてはあっさりとした味になります。
コクの強いお茶がHOJOの日本茶の特徴
HOJOではお茶のコクを重視したお茶選びをしており、テアニンではなく、カテキンとミネラルが豊富に含まれるお茶を選んでおります。
ミネラルが多く含まれるお茶とは、自然栽培など無肥料や限定的な肥料により作られたお茶です。 お茶を飲んだときに、喉に残る甘い後味をお楽しみください。
お茶が胸に吸い込まれていく感覚をご存知ですか?
月ヶ瀬在来煎茶は、奈良県月ヶ瀬にて収穫された自然栽培茶です。HOJOのお茶専用の茶園を予約しており、特注のオリジナル煎茶を仕入れております。
日本茶でありながら、深い喉越しをもつお茶で、上質の中国茶のような味の奥行きを感じることができます。
喉に吸い込まれるようにすう〜〜と奥に入り、まるで胸に落ちてゆくような感覚。このお茶を飲み込んだ瞬間、普通のお茶とは全く異なる事に驚かれることでしょう。
これこそ、中国で品評会で入賞するような高級茶特有の感覚です。
ミネラルを多い含んでいるため、飲むと体がポカポカと暖かくなり、内面からリラックスします。
中国茶葉品評会入賞茶に匹敵する味の奥行き
普通の日本茶の常識では考えられない、鳳凰単叢烏龍茶レベルのとてつもなく深い喉越しをもつ日本茶です。
鳳凰単叢烏龍の茶園:このような老樹から出来たお茶と対等に張り合える月ヶ瀬在来煎茶は凄い
お茶を飲み込んだ瞬間、普通のお茶とは全く異なる感覚に驚かれることでしょう。
お茶が喉に吸い込まれるようにすうーーーーと奥に入り、まるで胸に落ちてゆくような感覚を感じて頂けるお茶です。
この感覚こそが、質の高い茶葉原料の特徴です。中国における高品質な茶葉も同様の特徴があります。
良い茶の定義を簡単に言うと、「濃い味」がすることです。濃いとは、コクがあり、喉の奥でしっかりと味わえる感覚を指します。
安いお茶を茶葉を沢山使って濃く淹れても、渋みと苦みは強くなるものの、「濃く」はなりません。
月ヶ瀬在来煎茶は、この定義での濃さが有るお茶です。微量の茶葉でお茶を淹れても、水そのものの味が濃くなるため、深い満足感が感じられます。
月ヶ瀬在来煎茶は、また、最近の日本茶にありがちなアミノ酸系の香りは全くなく、まるで烏龍茶かと思うほどにスッキリとした、爽やかな香りです。
烏龍茶がお好きな方にもピッタリのお茶です。
月ヶ瀬在来煎茶は見た目的には茶葉が大きめでお世辞にも美しいとは言えません。
ただ、お茶は飲んで楽しむ物、一度でも飲んで頂ければこのお茶の大ファンになられると思のではないでしょうか?少なくとも私は大ファンになりました。
「お茶を飲んだら眠れなくなる?」と心配されてませんか?
月ヶ瀬在来煎茶に関してはその問題はありません。むしろその逆です。深い眠りを求めている人に最適なお茶です。
ミネラルの多いお茶、つまり、海外のお茶市場で言う所の「高級茶」を飲むと、体がポカポカと暖かくなり、逆に眠たくなります。
お茶にはカフェインが含まれており、飲み過ぎると眠れなくなると言うのは一般的に知られております。
但し、品質が上がると、ミネラルの量が増え、その結果血行が改善されることから、むしろ眠くなります。
月ヶ瀬在来煎茶の場合、ミネラルが豊富に含まれるために、軽いお茶酔いをする場合もあり、高級なブランデー、ウイスキー、ワインを飲んだときのように、内面からリラックスします。
これは精神論的な話ではなく、飲み続けると、顔が赤くなり、ふんわり・ほんわかとした気分になってきます。
昔の琵琶湖の湖底で作られたお茶
月ヶ瀬在来煎茶は、奈良県奈良市の月ヶ瀬という場所で作られたお茶です。
月ヶ瀬は大昔からお茶の産地として知られており、名張川(下流は淀川)を通じて京都に出荷されておりました。
このため、ごく最近の産地表示の義務化が行われる前までは、宇治茶として流通しておりました。 月ヶ瀬という場所は、奈良県でも県境に位置しており、三重県、滋賀県、京都府が直ぐ隣に位置しております。
元々、琵琶湖の湖底だった土地が隆起し、その後、名張川の浸食により月ヶ瀬特有の河岸段丘が形成されました。
琵琶湖の湖底だったことが関係してか、月ヶ瀬にはきめの細かい極めて良質な赤土があります。
但し、月ヶ瀬であればどこの地域にも赤土があるわけではなく、浸食されていない山の頂上付近に位置する茶園にのみこの土があります。
当然、HOJOの月ヶ瀬煎茶は赤土がとても豊富な場所で育ったお茶です。 逆に、河川による浸食で出来た土地の場合、砂が多く含まれ、喉越しのない一般的な日本茶が出来ます。
以下の図は、なぜ赤土層が高い位置にしか存在しないのかを図説しております。川による浸食で山から土砂が押し流され、その結果、赤土層は限られた場所にしか残っておりません。
大変貴重な「大和茶」、月ヶ瀬在来煎茶
月ヶ瀬在来煎茶はその名の如く、在来種というお茶から作られております。在来種とはその昔から日本にある固有種・原生種という意味にとられがちですが、正確には種から撒かれたお茶(実生のお茶)という意味です。
実生のお茶の場合、根が縦に伸びる特徴があり、品種もののお茶と比べると、根の全長が長くなります。
このため、一般的な品種と比べると、よりミネラルの吸収能が高く、味香りに厚みがあるお茶が出来ます。(味の厚みとは、苦さや渋さのことではなく、味の豊かさ、つまり、余韻の深さを指します。)
在来種と呼ばれる品種は、種から作られたお茶であるため、複雑交配により、同じ茶園でもAからZまでの様々な葉の形、サイズ、色、香り、味が見られます。
中国でも高品質なお茶になるとその多くは実生のお茶から作られており、混合種という呼ばれ方をする場合があります。かの有名な龍井茶なども高級品になると混合種から作られます。
自然農法で作られたお茶
更に、私の購入先の農家では、自然農法にて栽培を行っております。
自然農法の良さは、人工的な肥料は与えず、下草や野山から集められた草のリサイクルで栽培を行うため、ミネラル分の補給はしても、窒素肥料は与えません。
この為、お茶が自然の植物に近い状態で育ち、時間をかけてゆっくりと育つために、細胞の密度が高く味わい深いお茶が出来ます。
虫取りも手作業:茶葉に付いたミノムシを除去する作業
肥料も天然:肥料にするために堆積されているススキやヨシ
更に、HOJOの選んだ茶園は農家の方の類い希なる努力により、非常に特殊な作り方で作られております。
通常、一般的茶農家はシーズンオフになるとお茶の木は深く刈り込みます。
深く刈られた枝はストローのように太く、肥料を勢いよくするために、春になると勢いよく成長します。
但し、これはある意味不自然な作り方で、茶葉がグングン成長するために、収穫量は増える物の、味が薄く香りも軽いお茶に仕上がります。
HOJOの仕入れ先の農家では、極めて軽くしか剪定をしない栽培方法を採っており、茶園が程良く人の手が入った最適な状態に維持されております。
この栽培方法がゆえに、お茶の葉のサイズは非常に小さく、細胞が高密度ゆえに手で触るとしっかりとした芯の強い茶葉が出来ます。
但し、収穫量は劇的に減るため、ポリシーを持って作っている農家しかこのような手法は用いません。
半自然的な栽培法:秋にもかかわらず、茶葉のサイズが均一ではりがある
一般的な栽培法:茶葉のサイズはバラバラで茶葉に勢いがない
以下のビデオをご覧頂くと、月ヶ瀬の最高品質のお茶が出来る土、お茶の作り方を詳しく学んで頂けます。
HOJO専用の茶園を予約
以上の各種条件に合ったお茶を仕入れるために、HOJOでは農家で作られたお茶を、茶園毎に評価させて頂き、特定の茶園山のお茶を頂くという大変贅沢な手法を採っております。
ある意味、マグロの大トロだけを戴いているようで恐縮な限りです。このような特権を与えてくださっている農家には大変感謝しております。