鳳凰単叢 兄弟仔 2021
鳳凰単叢 兄弟仔 2021
産地は鳳渓東郊村、標高700m付近の茶園産になります。 兄弟仔の名前の由来ですが、兄弟仔の母樹は根本から2つの幹に分かれていたそうです。その木を所有していた家族には2人の息子がいたのですが、それぞれの兄弟が独立後、兄弟でそれぞれの幹を相続し、仲良くお茶作りをしたことから兄弟仔という名前がついたそうです。
兄弟仔の特徴は、ベリー系の甘い香りがする点です。 イチゴ、桑の実、木イチゴのような甘く、優しい香りがするお茶で、わかりやすく美味しいお茶です。
高品質な鳳凰単叢の特徴
高品質な鳳凰単叢は「喬木」という方法で栽培されます。喬木とは、成長点を剪定せずに茶樹の枝を広げて大きく成長させる方法で、山の樹木のように育ちます(下の写真参照)。
鳳凰単叢の古木と私、北城彰(後ろ姿)
一方、日本、台湾、インド、スリランカの一般的な茶園では、茶樹は低く剪定され、よりコンパクトで管理しやすい形になります。一般的な茶園は茶樹が密集しており、収穫が効率的で生産量が多く、経済的な利点があります。しかし、自然な成長環境で喬木法で育てられた茶樹は、収穫に手間がかかるものの、より優れた風味と品質を持っています。鳳凰単叢烏龍茶の産地である鳳凰鎮では、高地にある茶樹は喬木法で管理されていますが、低地の周辺地域は一般的な茶園方式が特徴です。
高地にあるすべての茶樹は喬木法で管理されています:写真は烏崠村の近く
単叢とは
鳳凰単叢は、鳳凰鎮の烏崠山周辺で生産される烏龍茶です。 単叢とは、品種や香りの特徴ごとにグルーピングされ、小ロットで管理されている茶樹のことを指します。お茶関連の書籍には、1本の木から作られたお茶を単叢と呼ぶと記載されていることがありますが、現在はそのような意味では使用されていません。1本の木から作られたお茶は「単株」と呼ばれます。 鳳凰単叢の良質なお茶は、日本や台湾の茶園のように低く剪定された茶樹ではなく、果樹のように独立して育つ灌木(喬木)から収穫されます。生産者はそれぞれの木の特徴を熟知しており、香りに基づき、木ごとにグルーピングしてマイクロロットで販売しており、これを単叢と呼びます。
老欉とは
単叢の中でも特に樹齢が高いお茶は「老欉」と呼ばれます。1本の木から作られる単株茶も老欉であれば「老欉単株」と記載されます。一般に、樹齢が上がるごとに品質も向上します。現地では、鳳凰単叢の基本品質は余韻の長さや後味の濃さで評価されます。加えて、製茶・仕上げによる香りの出具合で商品の総合的な価値が決まります。
品質を語る上で非常に重要な標高
鳳凰単叢やプーアル茶の場合、樹齢が特に注目されがちですが、標高も同じくらい重要な品質要素です。これはすべての種類、すべての産地のお茶に共通します。通常、標高600m以上が品質の節目となります。それ以下の標高では、量産型の茶園や幼木で構成される茶園が多く、一般的に安価なお茶として取引されます。特に、標高1000mを超える茶園は昼夜の寒暖差が大きく、味が濃厚で香り豊かなお茶の宝庫です。
鳳凰単叢は苦味や渋みがあるという印象を持つ人もいますが、そのようなお茶は一般的な茶園方式で多くの肥料を使い、殺青や焙煎の際に高温を使用して作られることが多いです。さらに、高地地域では通常春茶のみが収穫されますが、低地の一般的な茶園では商業生産を目的に春、夏、秋に収穫されることが多く、これが苦味の原因となっています。
一方、高地で喬木法を用いて育てられた高品質な鳳凰単叢は、沸騰したお湯で淹れても苦味や渋みがほとんどありません。
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